転職ノウハウコラム

《面接官に聞かれたら?シリーズ》『一番つらかった仕事と、それをどう乗り越えましたか?』への答え方

中途採用面接では、これまでの経験を問う質問が多く出されます。

その中でも、**「これまでで一番つらかった仕事と、それをどう乗り越えたか」**は、候補者の人間性や問題解決力、そして精神的な耐性を探るために、よく使われる質問です。

しかし、「つらかった経験=ネガティブな話題」と感じてしまい、どう答えたらいいのか迷ってしまう方も多いでしょう。

この質問は、**“困難にどう向き合い、どのように前向きな行動をとったか”**を伝えることで、あなたの評価を一段高められるチャンスでもあります。

このコラムでは、面接官がこの質問で見ているポイントと、具体的な答え方、やってはいけないNG例などを紹介します。
面接対策 これまでで一番つらかった仕事とそれをどう乗り越えたかの質問にどう答える?プロが教える回答例

1. 面接官が見ている3つのポイント

この質問を通じて、面接官は以下のような点をチェックしています。

① 困難に対する「向き合い方」
ただ愚痴を聞きたいのではなく、「困難にどう立ち向かう人なのか」を知ろうとしています。問題を客観的に捉え、自分の役割を理解しているかが問われます。

② 問題解決能力や工夫
状況をどのように打開したか、誰とどんなふうに協力したか、どんな工夫をしたかなど、行動のプロセスが重視されます。

③ 経験を通じて得た「学び」や「成長」
困難を経験したことで、どんな教訓を得て、次にどう活かしているかを伝えると、「再現性のある人材」として評価されます。

2. 回答の構成:PREP法+経験フレーム

回答を整理するには、**PREP法(Point → Reason → Example → Point)**と、ビジネスでよく使われる「課題 → 行動 → 結果 → 学び」のフレームを組み合わせると説得力が増します。

ストーリー構成の例:
結論(Point)
 「最もつらかったのは、〇〇のプロジェクトでリーダーを任されたときです」

背景・理由(Reason)
 「経験が浅い中で責任あるポジションを担い、納期・品質・チームマネジメントのプレッシャーが重なったためです」

具体的なエピソード(Example)
 - どんな課題だったか
 - どう行動したか(社内外との調整・自発的な改善策・協力体制の構築 など)
 - どのように解決に導いたか

結果と学び(Point再提示)
 「結果として納期を守り、クライアントから評価を得ました。この経験から、状況を分解して対処する力や周囲を巻き込む大切さを学びました」

3. 回答例(事務職の例)

最もつらかった仕事は、入社2年目で引き継いだ大規模な顧客データベースの刷新プロジェクトでした。

前任者が急に退職したことで、計画の全貌がわからず、ミスが許されない状況で不安とプレッシャーが大きかったです。

まずは関係部署にヒアリングを行い、プロジェクトの目的と課題を整理しました。また、社内に詳しい先輩を見つけ、定期的に相談する仕組みを作りました。進捗状況を可視化し、上司への報告頻度も高めたことで、段階的にプロジェクトを進行できました。

結果として、無事にデータ移行を完了し、全社的な業務効率向上に貢献できました。

この経験から、困難な状況でも「まず全体を俯瞰し、巻き込みながら一歩ずつ進めること」の大切さを学びました。

4. NG回答の例

以下のような答え方は避けた方が良いでしょう。

感情に終始する:「上司が理不尽だった」「人間関係が最悪で…」など、客観性に欠ける話

解決策を話さない:「とにかく大変だった」「頑張りました」だけで終わる

学びがない:単に「大変だった」と終わると、面接官にとって得られる情報がありません

5. まとめ:誠実さと前向きさを大切に

「一番つらかった仕事」は、あなたがどんな人間かを伝える良い機会です。困難から逃げなかった姿勢や、他者を巻き込んで解決した経験は、どの企業でも評価されます。

準備のポイントは次の3つ:

ネガティブすぎず、客観的に事実を伝えること

「どう乗り越えたか」の行動を具体的に描写すること

「何を得たか」の成長や学びを前向きに伝えること

しっかりと自分の経験を整理し、「乗り越えた力」が伝わるストーリーを作っておきましょう。
完全無料転職サポートエントリー
完全無料 転職サポートエントリー