転職ノウハウコラム

意外に知らない転職先の人事制度・・・

転職エージェントとして、日々ご相談を受けていますが、ご紹介する企業の年収や給与を聞かれることはあっても、その会社の人事制度について聞かれることはまずありません。確かに入社時点の給与は重要です。しかし、入社後の給与は更に重要です。給与や賞与は生涯賃金で考えるべきです。たとえ入社時点の給与が低かったとしても、その後の昇給が見込めるならば、結果として入社時点の給与が高い企業よりも、生涯賃金が高かったということは普通にあることです。間違わない転職をするためにも、賃金や賞与を決定する人事制度について理解しておくことは重要だと思います。
職能給
職能給

転職の給与を決めるのは人事制度

給与は何で決まるのか?
とても難しい議論ですが、大きくとらえれば、「外部労働市場」と「内部労働市場」に分けて考えることができます。
外部労働市場は、需要と供給の考え方です。需要側は労働力を求める企業で、供給側は労働力を提供する人材です。お互いの希望や期待を賃金というお金で換算し、交差した点(お互いが合意した賃金)が転職時点の賃金になる考え方です。
一方、内部労働市場は、すでに企業に雇用されている人材の賃金を決定する市場です。この社内の賃金決定が、生涯賃金に大きく影響します。社内の賃金決定は、人事制度によってルール化されている場合が多い。採用時点の賃金がどうあれ、生涯賃金の高低は、この人事制度に左右されます。

何の見返りとして賃金が支払われるのか?

賃金の算定には、根拠があります。
賃金の体系(賃金規定等)を見れば、その企業の価値観が見えてきます。短期業績重視か、中長期的人材育成重視か、スキル重視か、実績重視か、などです。もちろんどの価値観が正しいかということではありません。マネジメントをしていく上で、重視していることがこの賃金体系にあらわれます。
この価値が現れた賃金体系のパターンは様々ありますが、転職者にとって押さえておくべきポイントは以下の3つになります。

従業員の生活を考えた属人(生活)給

企業の業績や、評価などではなく、従業員の生活を考えた賃金です。
代表的なものでいえば、年齢給です。年齢給は属人給とか、生活給とか言われる賃金で、ある一定の年齢まで定期的に昇給していきます。
年齢給は、従業員の生活パターンを前提としているため、結婚や子供の出産や養育などを考慮して設計されます。中長期的人材育成重視の企業が採用する賃金となります。

能力に対して支払う能力給

保有能力(スキル)によって支払われる賃金です。
代表的なものでいえば、能力給とか号俸給です。能力はいったん身に着ければ、なくなることはないというのが前提になるので、理論的には賃金が下がることはありません。しかし、現在のように時代の移り変わりが早いと、能力の陳腐化も早く、それによって企業が期待する能力要件も変わってくるため運用が難しくなってきているのも事実です。比較的、長期安定志向の製造業などに多い賃金となります。

実績に対して支払う業績給

個人やチームが上げた実績(付加価値)に対して支払われる賃金です。
代表的なものでいえば、業績給とかインセンティブです。評価は、定性評価ではなく、定量評価となります。定量評価のため、当然賃金及び年収で下がることがあります。業績給にも様々なパターンがありますが、会社業績へのコミットし、全体業績を分配する方式や、売上・粗利の分配を実施する方式などがあります。比較的、短期業績指向の卸・小売り・サービス業などに多い賃金となります。
一言に人事制度といっても様々なパターンがあります。会社に勤務していても、自分の会社の人事制度を理解していない人も多いかと思います。面接で人事制度に言及することは、なかなか難しいかもしれませんが、基礎的な知識をもっているかどうかで判断できることもあります。今後も「転職を考えた時に知っておくべき、企業の人事評価・賃金の基礎知識」をお伝えしていきたいと思います。
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