
「経歴、スキルは申し分ないが...。残念」
たまにこんな方をお見受けします。
書類選考で高い評価を得て、期待されて面接に臨んでも、冒頭のように言われてしまいNGとなるケースがあります。
この人たちの何がダメだったのでしょうか? この人たちに共通する足りないものは何でしょうか?
面接に限らずこれは、ビジネスの世界全般、いや人と人が共存する社会においては欠かすことができないものです。
もうお分かりかと思います。
正解は、「コミュニケーション能力」です。
さらに悲劇なことは、コミュニケーション能力が不足していることにこれらの人は気づいていない点です。
コミュニケーション能力は「話をする能力」ではない
コミュニケーションを「人と話しをすること(言葉を発すること)」と勘違いしている人も少なくありませんが、コミュニケーション能力が不足している人は、まさにこのような感覚の持ち主だと言えます。
「いや、××です。」
「でも、××です。」
全て否定から入るパターン。
営業経験のある方であればお聞きになられたこともあるかと思いますが「Yes・But法」。仮に自分と反対意見であったとしても、まずは肯定し、その後に自分の意見を述べる。
「確かにあなたのおっしゃることもよく分かります(肯定)。しかし(But)、××ということも考えられませんか?」と
ある営業経験者が実際に1次面接でNGになった時に企業担当者様に言われたひと言。
「自信があるのは分かるが...。」
コミュニケーション能力とは、つまるところ「相手への配慮力」ではないかとつくづく思っております。Yes・But法を知らなくても、頭ごなしに否定すれば、きっと相手は嫌な思いをするだろうなという想像力を働かせ、それを回避するものです。
さらにコミュニケーション能力に難のある人もいらっしゃいます。
コミュニケーション能力と言うべきか、そもそもの人間性の問題とでも言うべきか。「こういう人にはならないで下さい」という思いを込めNG人材の例を挙げておきます。思い当たる節がある方は、ぜひ意識して自分自身を変えていって下さい。
(※求職者をご支援させて頂いた際に実際に経験したこと、感じたことをまとめてみます)
こんな人材は転職市場で嫌われる
- 自分の言いたいことは一方的に伝えて来るのに、こちらからのお願いや要求には一切応えようとしない。
- あなたのためだけに他人が動いたにも関わらず感謝の気持ちが皆無(当たり前だと思っている)。
- 連絡しても返信がない。都合の良いときだけ一方的に連絡がある。
- 面談や電話、メールで伝えたことを全く理解せず(無視?)、トンチンカンな発言を繰り返す。
- 不採用に至った場合に「なぜ、(採用に至るまで)粘らなかったのか?」と責任転嫁する(こういうケースは滅多にありませんが、どこまで自分を安売りするのだろうかと疑ってしまいます)。
- 不採用になった途端に掌を返したように応募先企業を批判する。或いは、音信不通になる
- 確認や相談などの作業をせず、勝手な解釈でものごとを決めつけて真意を見過ごし決断してしまう。
- 自分が正しいと思い込み誤った認識を変えようとしない。
- 約束を守らない。自ら期限を決め約束をするのに期限を過ぎても何も言って来ない(こちらからお願いをした訳でもないのに。はじめから約束しなければいいのにと思ってしまう)。
NG人材になろうと思い、そうなっている人はいないと思います。
知らず知らず、気づかない内にそうなっているものと思います。
ただ、そういう姿勢や思考、行動は必ず誰かに見られており、面接時にもボロが出ます。仮にそこを上手く潜り抜けたとしても、入社した企業、取引先、顧客に自分自身が晒された時、痛い目を見るかもしれません。そうならない為にも、意識して言動を変え是非見本となるような、そんな素晴らしい人材になっていただきたいと望みます。
いくらスキルが優秀でも「相手への配慮力」のない人はNG。
日頃から意識して言動を。